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【商品撮影ノウハウ】「手ブレ」を抑えて撮る方法


ECショップやメーカーの担当者さんによって頭が痛いのが、近年増加する撮影カット数です。できれば簡単な写真はご自身やスタッフさんで撮影してしまいたい、と思う場合も多いのではないでしょうか。ただ、撮影時にどうしても手ブレしてしまう、という方のために、シャッタースピードに関するちょっとした知識をお教えできればと思います。商品写真から料理写真まで、幅広い撮影に応用できる知識ですので、ぜひご覧ください。
(ちなみに、上の写真はわざとブレさせていますのでご安心ください)

手ブレを抑えて撮るには?

「すべての撮影をカメラマンに依頼するのは大変」「少しでも予算を抑えたい」という理由から、自社で撮影を行うケースもあるでしょう。そうした場合、多く寄せられる代表的な悩みが「どうやっても写真がブレてしまう」ということ。
撮影時に手ブレを抑えるためにはまず、なるべく明るい場所で撮影することが重要です。ミラーレス、一眼レフに限らず、シャッタースピードを自動で調整してくれる「シャッター優先」モードを使用して撮ることで、手ブレを極力抑えることができます。
また、最近のカメラでは手ぶれ補正が標準で付いているカメラがありますので、そうしたカメラを選ぶことも選択肢のひとつとしてはあるでしょう。
一般的に、ミラーレスは背景の液晶画面で確認しながら撮影を行うことが多いでしょう。そうした点で一眼レフよりスムーズに確認や調整ができるので、専門的知識がなくてもちょっとした写真であれば撮影ができると思います。

プロの写真はなぜブレない?


ここからは、撮影スタジオを運営するプロフォトグラファーとして、どうやって撮影時にカメラマンがブレを抑えているのか?といった理由を簡単に説明していきましょう。
撮影に立ち合ったことがある担当者の方は分かると思うのですが、撮影スタジオでは室内を暗くして、ストロボ光と呼ばれる閃光(フラッシュ光)を使用して撮影することがほとんどです。光の色や強さを思い通りにコントロールして撮影できるため、商品の色や雰囲気を、クライアントのみなさまの要望に添う形に近づけることができるからです。
フラッシュ光を使用して撮影する場合、基本的にはシャッタースピードと絞り(レンズの空き具合)をそれぞれマニュアルで設定します。これによって、カメラのレンズに入ってくる光が決まります。
シャッタースピードについては、特別な目的がない限りは1/125秒といった速度で設定することがほとんどです。周辺光の影響を受けないためなど、いくつか理由があるのですが、これによって手ブレがほとんどない写真を撮ることができるのです。
ちなみに、自然光で撮る場合にはシャッタースピードを調整する必要がありますので、三脚で固定するなど、手ブレをしないための工夫を行っています。とても奥が深いですよね。

「手ブレ」と「被写体ブレ」「ボケ」は異なる

みなさんは「ブレ」にいくつか種類があることをご存知でしょうか。また、よく混同されてしまう要素のひとつに「ブレ」と「ボケ」があります。
「ブレ」については、カメラを持っている手元がブレてしまうことによって全体がブレてしまうことを「手ブレ」と言いますが、被写体(撮影する商品やモデル)が速いスピードで動いてしまうことによって、「被写体ブレ」が生じてしまうこともあります。
例えば、料理を撮影するときのシズルカットでも、液体が流れるような写真を撮りたい、というケースでブレが生じてしまうケースや、ストールを投げて空中で止める、モデル撮影で動きがあるカットを撮りたい、という場合には、シャッタースピードを速く設定してもブレが生じることがあります。
こうしたブレを回避する方法もありますが、特殊な機材を使用するなど、手間をかける必要がありますので、予算のかけ方などを工夫しつつ、現実的な範囲内で調整していく必要があるでしょう。

商業撮影に関して、予算とクオリティの両立は悩みどころ。撮影を担当するカメラマンと相談しながらうまく工数を抑え、自社商品の売上UPにつながる、素敵な作品を生み出していただければと思います。

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