モデル撮影

【ポーズ(ポージング)】モデル撮影における指示の重要性 立ち方編【カタログ&EC撮影】

カタログをはじめ、ECショッピングサイトやランディングページでモデル撮影を行う際に重要な、ポーズ(ポージング)指示。こうしたポーズの指示は、本来撮影時にはフォトグラファーに委ねられている専門的な分野なのですが、販促担当者やこれからモデルに挑戦してみたい、という人にも参考になると思います。基本的にどのような指示を行なっているのか、そのやり方をご紹介しましょう。

ちなみに、関連記事の【笑顔を引き出す】モデル撮影における指示の重要性 表情編【カタログ&EC撮影】も合わせてご覧いただければと思います。

ポーズ指示の際には、モデルの撮影経験を確認

まず、ポーズ指示を語る前に、大前提として広告や雑誌などスチールの経験が豊富なモデルさんと、ECモデルや経験のほとんどないモデルさんに対しては指示の仕方がかなり異なる、ということをお伝えしておきましょう。
実は、経験が豊富なモデルさんであっても、ポーズのバリエーションなどがそれほど多くなかったり、レンズを通して自分自身がどのように見えているかわからなかったりするモデルさんは 少なくありません。経験豊富なモデルさんの場合、表情やポーズなどはある程度完成されていて引き出しもたくさんあるため、より具体的な指示(撮影の方向性など)が中心となっていきますが、今回は、それほど経験のないモデルさんへの指示について解説させていただきます。
なお、本記事はあくまでも写真スタジオのフォトグラファーからの視点やアドバイスですので、専門のモデルスクールなどで指導される内容とは若干異なる可能性があります。あくまでも、プロからの一視点ということで参考にしていただければと思います。

基本となるモデル立ち(ナナメ45度)のポーズ

まず、もっとも基本になる立ち方から。基本のモデル立ちポーズはまず、カメラに向かって体を45度にする方法です。このとき、つま先はV字に開くようにします。正面を向いてまっすぐ立ってしまうと、あまりスタイルがよく見えません。ななめに立つことで、カメラからのぞいたときに奥行きのある姿を撮影することができます。

モデル立ちの基本 その2 S字ポーズ

上記の基本立ちができたら、つぎに、体のラインがきれいに見えるS字ポーズを取ってもらいます。ポイントは、カメラの奥側にある足に重心を置いてもらうことです。カメラ側の足は腰の部分を意識し、少し腰の骨を上げるようなイメージで立つことです。S字ポーズをつくることで、スタイルをきれいに見せることができるようになります。

モデルの立ち方について、ワンポイントアドバイス

さて、基本のポーズができたら、つぎはボディバランスについての説明です。一般的なアドバイスとしては「上から糸で吊られている状態をイメージする」というものがあります。猫背の人は特に、背中が曲がらないように、背筋を伸ばすことを意識してもらうようにします。「糸で吊る」というとわかりやすい説明ではあるのですが、言うは易し。実際の撮影になると緊張して簡単にはできない場合もあります。また、気がつくと腰が左右どちらかに突き出ている、顔が右または左に傾いているなど、立ち方にクセがついてしまっている人も少なくありません。
迷った時は、モデルさん本人に必ず、鏡でボディバランスを確認してもらい、正しい姿勢や重心の取り方を確認してもらうとよいでしょう。

モデル撮影の立ち方では、必ず「カメラ側からの視点」をイメージする

さて、モデルさんと接する上で、意外と難しいと感じるときがあります。それは、「カメラのファインダーからのぞいた視点で、自分がどのように見えているか」をイメージできていないモデルさんがいることです。こうした場合、鏡でスタイリングや立ち方、商品の訴求ポイントを確認してもらうなど、積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。

目線あり、目線なし、それぞれのポーズ

もう1点、意外と多いのは、目線あり、なしのポーズが苦手な場合です。経験の豊富なモデルさんでも、気がつくと「目線ありの写真ばかりになってしまっている」というケースがあります。フォトグラファー本人やアシスタントが気づいた場合は、「時折、目線なしのポーズもお願い」と指示します。必ず目線ありの写真でなければ、という撮影以外、目線あり、目線なしの両方があった方が望ましいでしょう。ただ、多すぎてもあまり意味がない場合もあるので、全体の2-3割が目線なし、というケースが多いかもしれません。(目線あり、目線なしの比率は撮影内容によります。ハイファッション系の撮影では目線なしが比較的好まれる傾向にあります)

モデル撮影で、ポーズ(立ち方)のバリエーションを増やす方法

経験の浅いモデルさんの中には「ポーズのバリエーションが少ない」という悩みを持っている人もいます。個人的には、そんなときにでもポーズを引き出せるのがフォトグラファーの腕の見せ所だとは思います。
細かなポーズのバリエーションはいろいろありますが、今回は簡単にバリエーションを増やす方法をご説明します。それは、シンメトリー(左右対称)で、モデルのバリエーションを考えていくことです。
例えば、モデルが右側を向いているポーズ(カメラ側からすると下手)を考えてみましょう。まず、腰に手を当てるポーズを取ってもらったとして、目線あり、目線なしだけでまず2パターンが撮影できます。首の向きを振り返るように(右向き)変えてみて、目線あり、目線なしを撮影。これで4パターンです。
それではここで、立ち方を左右逆にしてみるとどうでしょう。いままでの4パターンが8パターンに増えると思います。ちょっとした工夫ですが、少しの工夫を行うだけで、ポーズのバリエーションを一気に増やすことができます。

フォトグラファーの意見を参考に、モデル撮影のポーズをレベルアップ

いかがでしょうか。今回は撮影スタジオを運営するフォトグラファーからの意見をご紹介しました。これからモデルに挑戦してみたい!という人はもちろん、制作会社やメーカーにお勤めで、カタログやショッピングサイトの撮影を担当している、という方も「なるほど、モデル撮影時にはこんなことを考えているんだな」という視点で、参考にしていただけるとありがたいです。
ちなみに、弊社スタジオでは随時モデルさんを募集しています。すぐにお仕事をご相談できるかわかりませんが、興味がある方はぜひご応募ください。
もちろん、モデル撮影を依頼したい!というクライアントさんも募集中です。お気軽にご相談いただければと思います。

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