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弊社スタジオの色調整フロー【広告写真のこだわり】


ECなどのショッピングサイト向けの格安撮影代行業者を比較していると、中には「色調整あり」といった説明を掲げつつ、残念ながらほとんど調整を行なっていない…という例があるようです。他社の仕上がりでは品質的に厳しかった、というお客様からのお相談を時折いただくため、本記事では、弊社ならではの「写真の色」についてのこだわりフローをご紹介させていただきます。

色調整のこだわりとは

まず、色調整の基本から。基本的に格安撮影の場合、JPEGのみで撮影を行うことがほとんどです。一般的に、広告、カタログを含めたプロフォトグラファーの撮影スタジオはRAWデータで撮影を行い、専用のソフト(Capture OneやPhotoshop Lightroomなど)で色調整と現像処理を行って納品します。
細かなフローは企業秘密としてご説明できない部分もあるのですが、弊社では撮影時にまず必ずカラーバランスを測定し、撮影後、その設定を読み込ませることで基準値を決めて色調整を行います。

ストロボの色は大丈夫?色温度の秘密

また、ストロボの色味も大切です。弊社ではプロフォト社(スウェーデン)のストロボを2灯、国産ではコメット社のストロボ3灯を使用しているほか、両社専用のアクセサリー類(ビューティ撮影に使用するオパライトやソフトボックス、光の照射範囲を変えるハニカムグリッドなど)といった多彩な機材を保有しており、広告からウェブ用の撮影まで、幅広い内容に対応しています。

(C) Profoto Japan

Profoto D1シリーズ モノライトストロボ D1 スタジオキット 500/500 Air (Air Remote無し) 901056

(C) COMET Corp.

COMET(コメット) TWINKLE(ツインクル) 04F-RS 本体(リフ付)

一般的な格安スタジオの場合、コピー品の粗悪なストロボを使用していることも多いようです。このような安価なストロボを使用してしまうと、色温度が発光するたびに変動してしまい、発光時間も一定せず(発光時間が異なると色味も微妙に変わってしまいます)、正確な色を出すことができないのが事実です。
また、弊社の場合、床は全面、白フローリングで天井も白のため、ホリゾントと呼ばれるプロ向けの商業スタジオと同等の色温度を保つことができます。
原則、会議室や一般的なオフィススペースに近い雰囲気の場所だと、周辺の床や壁の色を拾ってしまうため、正確な色再現はかなり難しくなります。

商品撮影は簡単?


巷には、本業がプロカメラマンではない企業が運営する撮影業者が多数あります。ですが、特に商品撮影は昔から難しい分野のひとつとして知られており、フィルム撮影時代ではエマルジョンといって、製造番号が違うと発色が異なってしまう、というシビアなものでした。また、ラボ(現像所)に出す時間帯によっても、薬剤の汚れ具合によって現像の仕上がりが異なってしまうため、現像所の担当はひと一倍気を使っていました。
PhotoshopやPhotoshop Lightroomというソフトは、当時のフォトグラファーが現像出しの際や暗室で行っていた作業をパソコン上でできるようにしたソフトであり、当然付け焼き刃の知識で対応できるものではありません。
弊社も、サイト運用上、内容によっては格安プランを掲げていますが、あくまでもプロの洗練された技術を、時代に合わせた予算感でご提供したいという思いから本サービスをスタートしました。そのため、日々撮影後にもしっかりとスタッフが時間をかけて色調整を行なっています。
このため、同じような格安スタジオと比較しても、2倍以上の工数をかけています。

JPEGデータにも確実な納品チェックが必要!


さて、現像フローのあとはいよいよ納品です。現在はほとんどの場合、納品データはファイル便などを利用し、JPEGで納品されますが、はたしてその納品データの品質は適正といえるのでしょうか。
JPEGデータは「非可逆式圧縮フォーマット」といって、一度圧縮すると画質が落ちてしまい、元に戻すことができません。これは、弊社が原則として最初からJPEGデータのみで撮影を行わない大きな理由のひとつでもあります。
とはいえ、特にウェブサイトに掲載する写真の場合、大きすぎるデータサイズではサーバーに負荷をかけてしまい、取り回しが悪くなってしまいます。圧縮をかける際には、ブロックノイズが出ないぎりぎりの解像度に落とす必要があります。つまり、職人的な経験値が求められます。
また、デジタルカメラの特性上、赤みのある色(紫、緑を含む)は、高感度のセンサーを搭載したカメラでも色再現が非常に難しくなります。
こうした色味に対するこだわりやチェック工程は、大事なお客様とのやり取りを行う上で欠かせないフローだと考えています。

オンライン時代ならではのクオリティを目指す

それぞれの撮影外注業社ごとに、それぞれの強みや特性があります。弊社では、格安の価格帯をキープしながら、できるだけお客様の満足のいくクオリティを提供できるよう、日夜技術習得を行なっています。こんな時代だからこそ、「安かろう悪かろう」ではなく、時代に合わせた最先端の分野を切り開く。プロならではのこだわりを生かし、御社業務のお手伝いを行うことが、弊社の目標でもあります。

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